[授業後005] Reading Explorer 2_Unit 5A

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毎度の授業のふり返り解説です。ちょっと遅くなりました。

第6回は”Unit 5: Urban Underworlds”を読みました。Unit 5A: Under ParisのReading Comprehensionはやはり7問目(Which statement would a cataphile probably agree with?)が難しかったようです。

正解の選択肢は、直接的には最終段落のYopieの発言中の”We do what we want here.”の言い換えです。ただ、これを自信を持って選ぶためには、複数の段落にまたがるcataphilesについての記述を順におさえておく必要があるでしょう。

 Cataphilesが登場するのは、地下トンネルについて説明した第2段落の最後、

Once used for growing mushrooms, burying the dead, or as hiding places during wartime, today they are mostly forgotten, except by “cataphiles” – people who love to go down into the tunnels below Paris, even though it’s actually permitted.

という長い一文です。長いですが、文の根っこはthey are mostly forgottenで、theyは前の文の”huge underground tunnels (upon which part of the city now stands)”を指しています。巨大な地下トンネルはほとんど忘れられた存在だというわけです。ただしcataphilesを除いて。people以下はそのcataphilesの説明です。パリの地下トンネルに好んで降りていく人たち。実は許可されていない行為だとしても。

したがって、次の段落の”By the end of the 1980s, most of the entrances were shut, and police regularly walked the tunnels.”という一文から、80年代末までに警察が巡回するようになったことがわかりますが、彼らが警察を増やすべきだと言うわけはありませんよね。その文に続くのは、

However, there are still cataphiles, like the couple I saw that morning, and for those who dare, the underground is an exciting place to meet, have parties, perform for each other, or create art.

という、これまた長めの一文です。”However, there are still cataphiles”という物言いからも、彼らが警察の巡回など気にしていないことがわかります。最終段落のYopieの最後の言葉も”We don’t have rules”ですからね。

ここで意味が取りにくいのは、”for those who dare”かもしれません。「dareする人たち」にとって、地下はto以下のことをするワクワク・プレイスだというわけです。「挑戦する人」というと少し違うニュアンスもある気がしますが、敢えてやってやろうとする人、大胆に行動する人という感じでしょうか。人と会ったりパーティーを開いたりお互いに何かやってみせたり創作をしたり、こうしたことをやっていいのはcataphilesだけだという記述はどこにも見当たりません。Yopieの発言で、冒頭に示した”We do what we want here.”の前は”Many people come down here to party, some to paint. Some people to destroy or to create or to explore.”です。みんながしたいことをするという姿勢なのですから、「cataphilesである」という肩書きみたいなものは彼らには重要ではないはずです。

遺骨に関しては、第3段落の”the bones had been moved into the tunnels to solve the problem of crowded cemeteries.”という一文で、墓地の不足を解消するためにcatacombsがつくられた経緯が述べられていますが、cataphilesがこれを邪魔だと思っているとか、気持ち悪いから移してほしいと考えているといった記述もどこにもありません。むしろ探検したい人たちなのだから、こういうものがあったほうが冒険感が高まりますよね。

ここにこの記述があるからこの選択肢は間違い!と明確に言い難いという点で、惑わされた人が多かったのかなと思います。

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