ご恵投いただいた、

を読了。失礼ながら、予想以上に良い本だった。

名人芸的な授業やキレキレ管理職の手腕を声高に喧伝する本ではなく(石井さんが編者でそういう本にGOを出すわけもないだろうが)、小中の先生がた、管理職、教育委員会それぞれのレベルで等身大の挑戦と達成、課題と期待を書き記している。

私自身、助言者・共同研究者として関わるいくつかの高校との関係が3年目を迎えていて、(a) 授業観が変わり持続的変容がもたらされるまでには相当の時間がかかること、(b) (教員個人ではなく、学年・教科、願わくば学校全体の)教員集団で取り組む必要があるのはもちろん、管理職のサポートも必須であることを痛いほど実感しているので、第1章が必要以上に沁みた。

本書は、石井さんが教育方法学者の視点で変容の全てをまとめてしまうのではなく、(特に小中の)先生がたが、この第1章の内容のわからなさと向き合い、試行錯誤し、教員間でぶつかり小中でぶつかり、自分事として咀嚼して(そうは言うけど簡単じゃないと漏れ出る本音も含めて)現状にたどり着くまでの道程が比較的率直に書かれているのが良い。

とはいえ、基本的に外国語科という教科の枠から出ない私にとっては、小中連携という意味で共有する必要性は認めるにせよ、各教科の内容から離れたところでスキルや意欲・態度、価値観・倫理観を「資質・能力」として整理し、子どもたちに求めること(Action 04)に納得しているわけではない(年間指導計画の中で繋がりは意識されているにせよ)。また、外国語科固有の問題として、「教科の学力・学習の三層構造と資質・能力の要素」の整理とは必ずしも相性が良くないということもある。

といったことは今度、石井さんに会った時にでも伝えることにして、外国語科で「教科している」と言えるような授業とはどういうものか、こちらの取り組みをまとめて届けねばと思う次第。