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今日は掛川の中学校の校内授業研究会で講師を務めました。学会等を通じて以前から付き合いのある先生の授業でしたが、公立の中学校の授業を見学する機会ということで、学生・院生も帯同する許可をいただいて貴重な時間を過ごすことができました。先生や教職員のみなさん、生徒のみなさんにこの場を借りて感謝申し上げます。

初めて伺うところなので、授業者の先生を除けばおそらく私を知る人はいないという状況で、なぜ私などが講師として認められたのか訪問前は不思議と言えば不思議でした(行ってみたら附属中その他のつながりも判明したりしたのですが)。

到着して授業前に校長先生の話を伺っていると、授業力向上のために

  • 授業を見てもらう
  • よい授業を見る
  • 優れた人材と話す

の3つを実践しているということで、1点目について、基本的に「授業者が見てもらいたい人に見てもらう」ことにしているということでした。授業者の先生が私を選んだのが良かったのかどうかはさておき、これは大変素晴らしいことだと思いました。

毎年その人に頼むことになっているセンセーや研修主任が連れてきた名のあるキョージュでは、それが必ずしもうまく行かないというわけではありませんが、たとえどんなに良いコメントをくれたとしても授業者本人には響かないこともしばしばです。だとすれば、身近な人であれ憧れの人であれ、授業者本人が望む人に見てもらうのは事前・事後を含めて最も研修の効果が高いのではないか(以前、こちらで学会の部会について書いたこととも繋がります)。

見たい授業を外に観に行く出張を応援したり、学会・研究会の参加を促したりに繋がる2点目、3点目も含めて、先生方が自主性を発揮しやすい環境を感じましたし、急かすことなくその環境づくりに務めている校長先生、カッコいいな!と感心しきりでした。あちこちの学校に行く機会が増えて、「教員研修にいきっているのは分かるけど、なんかちょっと息切れしているような気がしないでもないな、大丈夫かな」とか「教科内は結束しているけど、取り組みについて他教科の理解は得られてないな」と思うこともあります。その点、今日は教科内でも教科を超えたところでもそこここに「協働」を感じることができました。

もちろん「授業者が見てもらいたい人に見てもらう」と言ったところで、みんなが見たい人にオファーして協力を得られるわけではないでしょう。「見てもらいたい人」がいるかどうか、そういう存在を作れるかどうかということもまた別の大きな問題です。でも、先生一人ひとりにそういうオプションが用意されているということが重要だし、大学や学会が「見てもらいたい人」と複数出会える場所になっていなければダメだよな(特に小中高の先生の会員が多い学会なのであればなおさら)と思った次第です。地区学会の目指すところについて少しヒントをいただいたような気もします。

呼んでいただいた私が実際にきちんと果たせたかどうかは心許ないところですが、また呼んでいただけるように精進します。