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授業後のふり返り解説です。今回のUnitは個人的に好きな話なので、授業中にもうちょっと丁寧にやりたかったですね。

第4回は”Unit 3 History Detectives”を読みました。Unit 3A: Was King Tut Murdered?のReading Comprehensionは特に6問目(What did scientists discover by analyzing King Tut’s DNA?)が難しかったようです。

ツタンカーメンのDNA解析についての言及があるのは最終段落の一つ前です。問題の答え自体は、

Then, in 2008, Hawass and his team analyzed Tut’s DNA. They found that he suffered from flat feet as well as a bone disease that would have made it difficult for him to walk.

という冒頭の2文から見つけることができます。骨の病気と扁平足に苦しんでいたらしいということがわかった。”a bone disease that would have made it difficult for him to walk”のthat以下は骨の病気の説明です。「歩行を困難にしたであろう骨の病気」。himはもちろんTutを指しています。しかし、これだけではまだ解答を一つに絞るのが難しいかもしれません。選択肢のdはそれ以前のX線による分析で明らかになっていたことなので排除できますが、この骨の病気がどういう原因によるものなのかがわかりません。

授業でも触れたように、42行目以降の

They found Tut’s father and mother, who had similar DNA, were actually brother and sister. The DNA they passed on to Tut may have left him highly vulnerable to disease. Did an infection that started in his fractured leg–added to the bone disease–caused his death? (…)

という3文がその手がかりとなるのですが、ここは意味が取りにくかったかなと思います。確認しておくと、1文目の構造上の文の根っこは”They found (…)”ですが、発見したもの(…の部分)をTut’s father and motherとしてしまうと、文の残りの部分がうまく処理できません。それに「ツタンカーメンのパパとママを発見した」だけでは、貴重な発見ではありますが、前の文の”some shocking discoveries”とも合いません。

実際は”They found (that …)”で、残りの部分全体が発見したものという構造です。こういう時はむしろ”They found”を取ってしまいます。カンマで区切られている関係節”who had similar DNA”も補足説明の挿入なので、いったん取ってしまいましょう。そうすると残るのは”Tut’s father and mother were actually brother and sister”です。意味上の根っこはこちらですね。つまり「ツタンカーメンの両親は実は兄妹(もしくは姉弟)だった」という話で、だからこそ”some shocking discoveries”だというわけです。”who had similar DNA”は、その両親について「DNAが似ていたのだが」と、血のつながりがあると判断した根拠を添えています。これで選択肢のcは違うということがわかります。

2文目の文の根っこは、”The DNA (may have) left him vulnerable”です。”they passed on to Tut”はthe DNAの説明。”they”は”Tut’s father and mother”を指しています。つまり「両親がツタンカーメンに伝えたDNAが彼を弱くしたのかもしれない」。何に対してかというと、”to disease”、病気に対してですね。遺伝的に骨が弱く、それが骨折を招き、それによって感染症が…という推理です。DNA解析で明らかになったのは最初の部分ですから選択肢bも候補から外れるというわけです。

3問目と4問目も正解率はそれほど高くなかったので、その1つ前の段落も見ておきましょう。この2つの段落は、さらにその1つ前の段落で提示された謎の解決編、つまり(現時点でわかっている限りの)謎解きの役割を果たしています。

In 2005, scientists under the direction of Egyptian archeologist Zahi Hawass used new and more effective X-ray technology to study the mummy. They discovered that the damage to Tut’s chest was caused by Howard Carter, and the hole in Tut’s skull was made when embalmers were preparing the body for burial. While this ruled out one theory, that of murder, it still doesn’t tell us exactly how he died.

語彙の問題としては”rule out”が「除外する、排除する」という意味であることを知っていれば答えられるわけですが、ここの”While this ruled out one theory, that of murder …”を理解するためには、その前の段落を理解していなければなりません。前の文の内容によって”one theory”が排除された。それが”that (theory) of murder”だと述べられています。具体的には、2つ目の謎(24行目〜)の”There was a small hole in the back of the skull, and pieces of bone inside it, causing many to believe that Tut was killed by a blow to the back of the head”のことです。

頭蓋骨の後頭部に小さな穴が空いていて、その骨片が頭蓋骨の内側にあったということは、外側から何らかの力が加えられたということになる。つまり…!と、コナン君なら小五郎のおっちゃんを眠らせるタイミングですが、3問目の判断のためには、”While this ruled out one theory, that of murder …”の”this”が指している内容を前の文で確認しておかなければなりません。授業中にここをパッと取り出せずちょっと混乱してしまいました。問題3はツタンカーメンの頭蓋骨の損傷がどうして起きたかを訊いているので、参照すべきは16行目ではなく、こちらでした。”the hole in Tut’s skull”が作られたのはwhen以下の時。つまり「胸の損傷(1つ目の謎)はHoward Carterによるものだが、頭蓋骨の穴は、遺体を整える人が埋葬の準備の際に作っちゃったものだ」とわかったというわけです。だから4問目についても、死後にできた穴ですから、後ろから撲殺された説は「退けられる」のです。でも正確な死因は依然としてわからない、という考古学ロマンのお話でした。

ではまた次回。