[レビュー075] 中田『最新の第二言語習得研究に基づく究極の英語学習法』

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著者自身も最後に断っている通り、本書の学習法が「究極」とは全然思わないが、関係者の多くが大なり小なり辿ってきた王道がまとめられており、最近の情報もカバーされており有益な一冊ではある。

• 中田 達也 (2023).『最新の第二言語習得研究に基づく究極の英語学習法』KADOKAWA.

加えて、この厚さ・情報量で1500円というのは、この手の話に興味があれば、大変お得だと言える。巷に溢れる駄本を手に取るよりは本書を買った方がいい。ただ難点は、王道ゆえに、特段面白くもないということで、英語学習に十分動機づけられた学習者じゃないと役立てることは難しいだろうと思う。本書も読みやすい文章だが、中田さんの本で言えば、『英語は決まり文句が8割』のほうが、挙げられている例も含めて、読んでいて面白い。

著者の専門ゆえに、単語の章の熱量にくらべて、後ろは熱量が下がり、特に文法の章が簡素で笑ってしまった。文法については、（宣言的知識を得るために）「英文法に関する書籍を1冊読みましょう」(p. 153)で、全然究極じゃないw