レビュー
[本121] 佐藤・笠原(編)『効果的英語授業の設計』

[本121] 佐藤・笠原(編)『効果的英語授業の設計』

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拝読。著者が言いたいことはサブタイトルに集約されていて、おもしろさや革新性を期待しなければその線でのスタンダードな保守的指南(特に第2、3章)というところだが、授業論としては、まさにその指南から漏れ落ちているところ、あるいは視野に入っていないことこそが現下の実践上の課題であり、実のところ次代の英語授業の現実的展望でもあると思う。

その点で、著者本人が行間を埋めてくれるのでない限り、教職課程や研修のテキストとして用いる際には批判的に扱うか、異なるスタンスの文献と併用して相対化する必要がある。

「はじめに」に「純粋な学術書・専門書」ではないという断りがある(読者にとってこの断りに何の意味があるのか私には分からないが)、理論的に矛盾した主張も散見される(特に第1、4章)。そうした点についてにガチのレビューの用意もないではないが、著者が必要以上に凹むと困るから求めがあったらにしよう。

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