レビュー
[本082] 貴戸『個人的なことは社会的なこと』

[本082] 貴戸『個人的なことは社会的なこと』

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東京新聞での2013〜2021年の時評連載をまとめたもので、息抜き読書で寝る前にちろちろ読んでいたのだが、とても良かった。

同じ著者の『「コミュ障」の社会学』は期待のハードルが高過ぎたせいか、私には中盤以降いまいちヒットしなかったのだが、本書のように短い時評の形式は、社会学的な視点で「常識」的な見方を相対化したり、社会の現状にチクっと釘を刺したりする著者の強みがよく発揮されている。

時系列に沿って並べられているので、コロナ禍前に書かれた記事が、教育や人権の諸問題について、今こそその指摘の重要性を増していると感じられることが少なくない。著者がオーストラリアに滞在した時期を含むこともあって、「小学生の英語教育の前に」(2015年6月7日)や「対人関係の再考」(2015年1月18日)は英語教育関係者にとっても示唆に富むだろう。

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