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[レビュー067] 小松(編)『遊び心でコミュニティーの再生を』

[レビュー067] 小松(編)『遊び心でコミュニティーの再生を』

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中村(新井)清二さんに紹介してもらった文献で、なかなかよかった。細かいことを言えば調査法や分析に意見すべきことはないではないが、掲載されている記述回答や、遊び・遊び心研究に関する書籍リストの資料的価値も高く、良いプロジェクト成果だな〜と思える。

英語教育にとってもすこぶる示唆的だ。例えば先行研究の整理で紹介されている玉置(1994)の「遊び」の概念規定(「戯れる」「娯(たの)しむ」「装う」「冒(ため)す」の4つの活動)は、タスクの(あるいは言語活動が目指すべき)デザイン特性に重なる部分が多いと考えることもできる(p. 20)。

あるいは浜田ら(2017)が、「『遊び心』をもった保育者になるために身につけるべき素養」(p. 27)として挙げた、
  • a. 子どもがしたことの面白さに対して、共鳴、共感できる
  • b. 事物(自然物、人工物)の不思議さを発見したり、そこから新たな発想を生み出したりすることができる
  • c. 偶発性をチャンスとして捉えることができる
  • d. 失敗や逸脱、恥ずかしがることを恐れない
  • e. 境界線を自ら引くことができる

の5つを、外国語学習に関してSLA研究や学習方略研究がこれまで指摘してきたことと重ねて理解するのはそれほど難しくないだろう。

要するに、「英語教育にももっと遊び心を!」と声を大にして言い続けなければならないことを実感しながら読んだわけである。

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