レビュー
[本133] 斎藤『英語達人列伝II』

[本133] 斎藤『英語達人列伝II』

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初めて知ることが多く、杉本鉞子や朱牟田夏雄の話など、特に興味深かった。

斎藤先生の著作を久々に読んだが、「斎藤先生は変わらないなあ」と勝手に懐かしい感覚を覚えたのと、最近の国内外英語教育界にあっては斎藤先生のような硬派さがかえって新鮮にさえ感じられた。確かに気高い。外国語教育・第二言語習得研究に見られるものと性格は明らかに異なるが、人によってはやはりマッチョに映るだろうか。

その点で、本書に散りばめられた英語教育に関する主張の是非以上に、本書がどう受容されるだろうかということを考える。斎藤先生としては真摯な、英語(受容・学習)に対する責任感から、言うなれば英文学者のノブレス・オブリージュとして、この達人列伝続編を編んだのだろうが、どちらかと言えばエリーティズムに対するルサンチマン的感覚で受けとる人が多いのではないかと危惧する。それならいっそ、朝ドラ的読み物として楽しむぐらいがちょうどよいのかもしれない。それでも、エリザベス女王の死去を受けた「あとがき」の一節は、学生・院生時代に斎藤先生の著作を読んでいた頃からの時の流れを感じさせる。

とかく英語(教育)は厄介だ。

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