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前記事で言及した、毎週Facebookに投稿していた振り返り。授業が終わったので、こちらにまとめておく。

別にリフレクション厨というわけではないし、振り返り方は様々にあって良いと思うけれども、この状況で大学の授業に関する自論公論をよく目にするようになって時折思うのは、ああだこうだ大上段に授業論打ってないで、自分の授業で実際に起こったことを振り返ったほうがよっぽどいいですよ、ということ。下記の言語化の質はともかくとして。

第1回: いま誰のために,どういう「ことば」が必要なのか?[5/1]

初回はこちらにまとめた。

第2回: いま英語(を学ぶこと)の持つ意味とは?(1) [5/7]

火曜日課の木曜、朝イチの中等英語科教育法は、早めにアップしておいた動画を任意のタイミングで観てもらって、その時間を確保した時点からSlackでのディスカッションがスタート(動画中に投稿しても良し)。あらかじめコメントをまとめてきてくれた履修者もいて、212投稿、16000字以上の、内容に即した濃い議論ができた。コンテンツの力に他ならないが、これまでの、あるいは今の英語教育を所与のものとしない姿勢は伝わったかなと思う。提出された課題の動画にコメントしたりやることは多いのだが、一人ひとりの思考のプロセスやパフォーマンスの変容がはっきり見える良さもある(学生にとってはそれを強いられるという面もあるが)。

第3回: いま英語(を学ぶこと)の持つ意味とは?(2) [5/12]

朝イチの中等英語科教育法は、基本的には『「学ぶ・教える・考える」ための実践的英語科教育法』第1章の内容に沿ってはいるものの、World Englishesの実態に触れる様々な国の英語使用者の動画からZootopiaのFlash、『イッテQ』の出川さん、Cookie Monsterの動画までを観ながら英語の特徴と現在地、学校教育で目指すところを考える盛り沢山ぶり。

目指すべき学校英語の議論も活発だったが、最後に複言語主義の考え方を導入する前に、知っている表現や各自の出身地の言葉でニュアンスが置き換えられないと感じるものを挙げてもらったら、授業時間の終わりが来ても全然グループの投稿が止まなかった。鉄は熱いうちに打てとばかりに、関連する新聞記事やダグラス・ラミスの論考まですかさず参考資料として共有して、これでもかと英語(教育)観を揺さぶる私。対面授業が復活した時に「非対面の方が充実してたな」と言われるんじゃないかという気がしてきた。

第4回: 本当に「日常的に英語を使う環境ではない」のか? [5/19]

朝イチの中等英語科教育法。『「学ぶ・教える・考える」ための実践的英語科教育法』第2章で紹介されている調査と同じものに履修者にその場で答えてもらい、どういう属性の人が英語を使うかを話し合ってもらっている間に結果をシェア。同書を持っている人は見比べてもらえれば、まあ何とも明瞭なコントラスト!というのが一目瞭然。履修者もその後動画でコントラストを目の当たりに。こうして自分たちの特殊性を知るのは、学校英語教育の目的論を考える上でも重要だ。

ウチは今のところ6月8日以降に「対策講じた上で可能なものは対面再開」という連絡が来ていて、学生に希望を訊いているが、今のところほとんど今のやり方(動画+Slack)がいいと回答している。授業者として、それだけで決めるわけではないが、そういう声が多いのはひとえに彼女らの参加意識の高さによる。

第5回: われわれは英語をどういう「ことば」として学んできたのか? [5/26]

朝イチの中等英語科教育法。『「学ぶ・教える・考える」ための実践的英語科教育法』をテキストにするようになってから、このタイミングで、日常生活の範囲で見つかる様々な英語を撮影してもらう課題を課している。今年は外出や行動が思うままにならない中でどうなるかなと思ったが、近い範囲で色々考えて収集してくれた。かえって(a)日本人に向けて使われていると思われる英語と(b)英語使用者に向けて使われていると思われる英語のコントラストが際立った気もする。ともあれ自分で書いた第1章で導入したESL/EFLという区分を自ら揺さぶりにかかるのがねらい。

テキストは学指導要領の話で盛り上がりにくい(私のテンションが上がりにくい)内容だったが、いわゆる学力の3本柱の具体化についても反応が良く、「見方考え方」の事例に対しても冴えていて感心しきり。後半は、教科書比較。例年はジグソーで分担して県内で採択のある4社の抜粋を比べてもらうのだが、今年は移行期ということもあり、新しいNew Crownを自分が使っていた教科書との比較で。もう「一般動詞のTOTAL」のような特徴づけは意味をなさないし、小学校との接続の影響も含めて指導要領の変わりようをまざまざと実感できたようだ。それにしてもColumbus 21を経験した学生と初めて出会った。One Worldで学んだ者としてはマイナー同士肩を組みたかったところ。

第6回: 「コミュニケーション」って話すことだけ? [6/2]

朝イチ中等英語科教育法。前回検討した教科書をベースに言語活動案を課題として考えてきてもらって、「コミュニケーション」とは、および目的・場面・状況とは、のテキストに基づく解説動画を踏まえてグループで案をシェア。これまでの蓄積もあって特定のお題についての意見のやり取りであればどのグループも活発だが、こういう説明や質疑応答、コメントとなるとある程度うまく展開したグループとそうではないグループにわかれた。書き言葉での「歯痒さ」を感じてもらうねらいもあって敢えてそうしたのだが、Slackの限界とも言える。

Slackでの挑戦としては、談話能力について考えるために軽いインフォメーション・ギャップ活動をやりたかったので、AとB二つのグループチャンネルを作って履修者を半分ずつ分けて登録し、そこに指示を投稿して、ペア同士でDMでやり取りしてもらう、という形で実施した(そのやり取りは見えないが、さらに16グループ作る気はしなかったので)。あとでもともとのグループでそのやり取りを共有してお互いの言語使用を振り返ってもらったが、残る分、話し言葉より振り返りの精度は良い。ただ時間が十分に用意できなかったのが申し訳ない。

テキストの説明ではなんのこっちゃというBachman and Palmer (1996)をそこそこ分かりやすく図解しただけでなく、Celce-Murcia (2008)にもつなげて、その辺の凡庸なコミュニケーション能力論ではない解説をしたので許して欲しい。

第7回: 「オンライン教材」があれば英語教師は要らない? [6/9]
朝イチ中等英語科教育法も第7回。細かな編集技術の駆使も手伝って、今日の動画4本の合計は自分でも驚くぴったり65分。冒頭でテキストの内容に関連する10分のTED Talkを観てもらうので75分。しかし撮影時から不安は拭えない。具体的な指導法を紹介し活動を体験してもらうからで、間に挟むディスカッションやいくつかの活動に25分は心許ない。

対面の時に90分に収まっていたのが不思議だと確認すると、だいたいこの内容の回は収まってなくて次の回に一部持ち越していたことがわかる。しかし、活動の解説まで含めて動画は撮ってしまっているので、もうその手は使えない。それは授業外に学生が観なければならないものを増やすだけだ。ということで今日はタイムキーピングにひときわ気を配った。

ここまでの積み重ねもあり、心配した活動はなんとか求めるパフォーマンスを引き出せた。その一つとして、タスクの例としてSlackでSpot the Differencesをやってみたが、けっこううまく行った。活動の体験という位置づけなので、そんなにどっぷりやったわけではないが、英語が引き出される感じがよく実感されたようだ。で、スッと行けるかと思った冒頭のTED視聴後のディスカッションが意外に低調というオチ。私の動画にそういう声は出さないのに、動画ツラいの声もちらほら。朝イチで英語字幕を追い続けたのがしんどかったか、内容の専門性の問題か、本当は私の動画もツラいのか。

それにしても、興味深かったのは今日までの課題の取り組み。前回出し合った案をベースに、グループでコミュニケーション活動を練り上げ、その指示とモデル提示の動画を作成してもらった。課題でパンクしないよう注意は必要だが、諸々の調整も含め授業外での協同作業経験も提供したい、というねらい。課題の中身は、教科団で協議して各自が教室で活動を実施するイメージだが、グループで役割分担して1本の動画を仕上げるのも可とした。先週から今日に至るまで各グループの議論の断片がslackで届き、最終的に各グループなかなか良い動画が出揃った。これぞTask-Based TEFLである。

第8回: 速く正確に使えるようになることだけが「熟達」か? [6/16]

朝イチ英語科教育法。前回のフィードバックの後、課題として考えてきてもらった他教科・領域との教科横断・教科連携のアイデアを共有するところから。この授業の履修者には毎回感心するのだけれど、現実的なあれこれで「できない理由」から入ることがない彼女たちのアイデアは瑞々しく、かつビビッドだ。それは、英語と体育や家庭科ののびのびとしたコラボであったり、「ハゲワシと少女」についての思索とディベートをより深める工夫であったり、メキシコからの転校生との思い出に根ざすものであったり。実習で附属小中に行ったらぜひ先生がたに真剣に提案してみて、実現するかもよ、と伝えておく。そうなるといい

別の一案として、絵本を歌って読み聞かせる例を紹介した後、個人差に影響を与える要因としては動機づけを重要視する者が多かった。その話は次回で、今日は言語適性の話。ワーキングメモリも含め、そのものの話より、それを児童・生徒の見取りにどう活かし、どう授業構成・展開に反映させるかに関心がある

System 1/2と分析/総合の掛け合わせ、そして意味づけの観点から、学習者要因を相対化し、動的なものとして整理するのはテキストにない私の味付けだが、直線的な「熟達」観はここでぜひとも揺さぶっておきたいのだ。「資質」論に対する抗いの種まきといったところ。

第9回: 何のために自分は英語を学ぶのか? [6/23]

昨日の朝イチ英語科教育法。フィードバックの後、動機づけの自己診断テストに答えてもらって、主要理論をざっと解説。これまでに最も一生懸命英語を学んだ経験をシェアして、そこに影響を与えた諸要因を考える。

興味深いのは、当然ながら「受験(勉強)」を挙げる者が多いのだが、それと同時に、道具的志向性に罪の意識を感じている投稿が散見されたこと。道具的動機づけ(あるいは外的調整〜統合的調整)は悪いことではないし、統合的動機づけが無条件に良いものというわけでもない。大事なことはそれぞれのメリット・デメリット、そして説明概念としての限界を知ることだ。

しかし、L2自己の枠組みで今の自分について書き出して意見交換しているところで、昔と比べて変化は感じるかを尋ねたら、「受験」から英語自体に目が向いてスキルアップを意識するようになったという声や、教える側の目線でかんがえるようになったという声が続々と。そういう集団なので、肯定的学習経験の積み重ねを外国語の授業に即して考えるためのtask completion/language abilitiesの話も反応良し。授業者のモチベーションがあがったとさ。

第10回: コミュニケーションの「正解」とは何か? [6/30]

朝イチ中等英語科教育法。学習方略の話をコンパクトにまとめ、これまでの話の総括的に、TEACHERモデルとMERRIERアプローチを紹介する回。コミュニケーション活動で体験してもらうのが早いと40分を確保して臨んだが、活動は全然思った通りに行かなかった。非対面の限界をまた思い知らされた。

今日のSlackタイムラインは終始英語で投稿していて、この部分は動画中の指示や発問も英語だったのだが、原因は(1) タイムラインの流速も負荷が大きく、動画1回の視聴では英語の指示を十分に拾えていない者が思ったよりいた。(2) 繰り返し観たりなんだりでグループの足並みが揃うのに時間を要した。(3) 考える時間は取ってあるものの、まずはやってみるということに重きを置いた活動。しかし動画を撮るとなるとどうしても正確さを意識してしまってパッと投稿できなかったと複数の感想。確かに。初回にリレー自己紹介をやっているので行けるかなと思っていたが、活動の負荷も高かったのだろう。(4) 投稿がない限りグループの進捗状況もつかめないので、各グループへの声かけやフィードバックを細やかにやるのは難しくなってしまった。

今日の活動は、じっくり時間をかけてやることもできるが、TEACHERモデルの体験だけであれば25分ぐらいでできる。少なくとも昨年度の授業や対面の研修ではそうだ。なんとも歯痒い。これは対面でやりたかった〜という声は学生からも聞かれた。それでも、最終的に9割がたの学生が動画を投稿でき、感想を見ると楽しんでくれた部分もあるし、モデルの意義や勘所は思ったよりも伝わっていた印象。これまでの貯金に救われた格好と言えるが、本意ではない。

第11回: 中間試験、「聞いている」のは受動的? [7/7]

朝イチ中等英語科教育法。前回のフィードバックの後、Google Formで中間試験。テキスト・講義資料参照可としたが(この状況であれこれ制したり、それについて気にするのは不毛だ)、資料を見ている間などないほどの問題量で、かつ80点以上取れれば教採試験でも苦労しないでしょうという難易度にしているので、ほとんどの者にとって時間が足りず、苦い経験となることは織込み済み。毎年、再試験を用意しているので、今の自分と目指すべき地点の距離とすべきことがわかればいいだけのこと。

面白かったのはいわば「感想戦」で、終了直後に試験についてのコメントや気になることを英語で投稿してもらったら、かつてなく流暢に多数のポストが飛び交ったこと。ねらい通りなのだが、45分間つぶやけなかった呻きが各グループで爆発していた。もう一つ、ブラウザ上での入力を苦手とする者のために、事前に解答用紙のPDFファイルをアップして手書きでの解答もできるようにしておいたのだが、利用した者が2割弱いて、その配慮によって一気にやる気が湧いたという感謝の感想が寄せられたのも興味深かった。

次いで、「これについてだったら色々語れる」という思い入れのある写真を説明なしで投稿してもらってお互いに質問をする。これもいつも以上に活発に言葉が交わされた。という具合に、残りの授業時間は、試験のショックの緩和と、「聞いている」というのは受動的なことなのか?という問いへの体験的回答に当てたのだが、苦楽の体験を共有していること・自分や相手とかかわりの深いモノコトについては語り易く、その話を聞く気にもなるということが、こちらの想定以上に沁みたようだ。リスニングの分類をして、佐伯先生を引いて「きくこと」とは問いかけることなり、というまとめの話でシメ。次回の具体的な指導法を楽しみに待つ声が聞かれ、この状況でも試験を200%活用させてもらった感じ。

第12回: 「聞いている」のは受動的?(続) [7/14]

朝イチ中等英語科教育法。中間試験の採点・返却は週末に済ませ、前回の振り返りの中でいくつかの問題・解答に触れた後、The Favouriteの予告編を観て、Olivia Colmanのオスカー受賞スピーチについてのツイートをもとにPreviewing/Predictingするpre-listening活動から。次いでAriana Grandeの力を借り、while-listeningの局所的な聴き取りやタイトル・歌詞のappreciationの活動欲張って「英語学習法」の発音のtipsを思い出しつつ、歌ってみましょうのコーナー。投稿やスタンプで反応はあるもののお互いに表情は見えないし声も聞こえないので盛り上がりを心配もしたが、難しさを楽しみ、楽しく聴いて歌ってくれたようだ。

授業ですべきことの議論を経て、音読活動との接続から、課題としてお願いしてあった2021年度版New Crown 2, Lesson 6 Useのモデル・リーディングの動画を互いに視聴しコメントする活動へ。Flipgridの視聴数の伸びがとにかく早い。自分の動画のチェックが多いのかもしれないが、MERRIERを自分なりに咀嚼してかなり優れたパフォーマンスを見せる者もいて、グッと来た。練習の後も窺える。北京の中国茶を扱う店のWebページという設定を踏まえたモデルの示し方や読んでもらい方にも目を向けてもらうため、授業後に私も投稿。しかし、どうにも足りない、彼女らのような瑞々しさ。お詫び?にリスニングを鍛えるtipsをシェア。

第13回: 「話して伝える」とはどういうことなのか? [7/21]

朝イチ英語科教育法。感想に良いものが多くコメントするものを選ぶのが大変という嬉しい悲鳴(全員のをシェアするが、動画でコメントするのは毎回5分程度を意識している)。近くにいない状況でのペア・グループ活動の可能性や課題は、これまでの授業で様々に経験し考えてもらってきたので、それを踏まえ今日は、「話して伝える」とはどういうことなのかを考える。

スピーキング活動の分類を導入し、課題として考えてきた(前回課題の)モデルリーディング後に実施したいスピーキング活動案を共有・検討するタスクから。次いで、スピーキング指導の様々な手立てを紹介しつつ、Plus-one dialogueやイラストの描写活動を実施。前に思ったように運ばなかった経験を活かして指示や手順を整え、動画撮影・共有なども今日はうまく行った。自身の経験と重ねた中高でのスピーキング指導の諸問題が浮かび上がったようで、今週も濃い感想が多数寄せられた。

第14回: 授業で「読む」ことで何が得られるのか? [7/28]

朝イチ英語科教育法。課題で、前回の授業中の活動を踏まえて、やらなかった方のイラスト描写に挑戦してもらったらどれも出来映えが良い。視点の重要性と手応えを実感してくれたことだろう。メインはリーディング指導。例年なら効率的な読み方のための手立てをポンポン提示していくところだが、今年は全然そんな気分にはならない。まず何よりReading for pleasureを中心に据え、精読と多読の止揚を追究し、授業でわざわざ「読む」とはどういうことなのかを考えたい。

観点をいくつか解説した後、目次のタイトルで、Kay Hetherlyさんの4つのエッセイ集から好きなものを好きに選び、読む。読んだ内容と面白いと思ったところ、印象的な英語表現などをグループメンバーに紹介する。紹介されたらそれも読みたくなってくる。みんなで同じものを読んで知っている内容を「リテリング」するやり方を疑ってみよう。ここまでバラバラじゃなくても、取り上げるレッスンを入れ替えてクラス間で紹介しあったら?以前、高校で実際に提案したことがあるが、結構大まじめだ。

次いで「そうは言っても」で読解の手立て5つを紹介。先ほど読んだものをグラフィック・オーガナイザーで整理してみたりしつつ、もう一つのメインは発問の分類を導入し、William Carlos Williamsの”This Is Just to Say” を素材に発問づくりに挑みつつ詩を味わうという欲張りプラン。Official髭男dism「Pretender」の歌詞も併せて吟味。英語教育と国語教育の垣根もこの際取っちゃう。初めて英語で読むことを楽しんだ、知らぬ間に楽しんで読んでいた等々の感想に密かなガッツポーズ。

第15回: 文字では何が伝わりやすく、何が伝わりにくいのか? [8/4]

朝イチ英語科教育法。前期最終回はライティング指導について。Slackベースの授業で文字を通じたコミュニケーションのメリットもデメリットも大いに実感しているメンバーと、書くとはどういうことなのかを改めて考える。先生がただ書きなさいと求めれば生徒は書くという前提を疑ってほしい。と言いつつ掲示板への相談投稿への返信を課題で書いてきてもらったので、観点を提示して内容について相互に評価をし、目的や対象、時間・分量、評価法、リバイズの機会等、考えるべきことを整理した上で言語面での相互添削。

とは言え中高生の多くが「書けない」原因は様々なわけで、それを整理しつつ、単語が出てこない段階から文が作れない段階、文章・談話が作れない段階までを駆け足で。最後はSlackの特性を活かして、chain letter的にグループで物語の協同創作。スピーキング指導の時に話したものを利用して「話してから書く」、あるいは「書くために読む」などの、技能統合などと言わなくても意味のあることを意味のある形で書こうと思ったら当然の流れを意識してもらうことも含めつつ。

今の私が持てる全てを注いできたので、半期を振り返って「間違いなく圧倒的に今期の授業で一番面白くて身になった」「一番受けやすく、参加しやすかった」との感想は妥当なものだろうと自分でも思うが、「動画や活動にコメントをくれたり、言葉掛けが温かかったり、生徒が楽しくなるような授業を工夫してくれていたので、対面で出来なくても近くに感じられた。在宅授業の不安を解消してくれたのは、まさにこの授業のおかげであると言っても過言ではない」との評は逆で、みんなが私を不安から救ってくれたのだ。(感想は、完全にパブリックな性格のものではなく、授業の中の私と履修者の間にあるものだから)学生の感想をここに載せることはふだんはしないのだが、これには泣いた。他にもいくつも泣かされた。最終課題が楽しみだ。